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160201
「昭和天皇の戦後日本」
(憲法・安保体制)にいたる道
岩波書店発行 豊下楢彦著 市立図書館蔵書
著者は1945年生まれ 元関西学院大学教授 国際政治論・外交史
日本のリーダー、政治家や官僚は何故何事にも責任を取らないのか不思議に思っていた
その最たるものがタブーのようになっている太平洋戦争敗戦時の昭和天皇である
その疑問が本書を読んでようやく解けた
彼は天皇制を守り維持するためマッカーサーにすり寄り、全ての責任を東条英機に被せたのだ
ソ連と天皇制廃止を叫ぶ共産主義者への危機感をGHQと共有し
米軍基地として沖縄を差し出したことも事実だった
本来なら戦争責任を認め謝罪して退位され、明仁皇太子が即位すれば
昭和の年号が変わり、全世界に「日本のけじめ」が知れ渡る
さすれば以降の日本人の責任の取り方も変わり、歴史認識も変わっていたと考える
今上陛下明仁天皇が、ことあるごとに先の大戦に言及され
激戦地を慰霊され日本人犠牲者だけでなく他国の軍人、朝鮮半島出身者にも拝礼・供花し
戦争の記憶を次の世代に伝える努力されている
また憲法についても当然のことながら、国の最高法規、憲法を守ることに努めると宣言され
安倍晋三とは全く異なる立ち位置を示されている
「親の不始末・お詫び不足」を息子が償い続ける構図と考えるとよく理解できる
この思い、是非天皇家次世代にも引き継いで頂きたいと考えます
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